猫の膀胱炎は、比較的よくみられる猫の病気のひとつです。
おもに細菌感染や結石などが原因です。
またおもな症状は、血尿と頻尿です。
猫の膀胱炎は、症状が進行すると命の危険があるので注意が必要です。
ここでは、このように愛猫家にとって怖い猫の膀胱炎についてご紹介いたします。
猫の膀胱炎とは?
膀胱炎は、膀胱の内側の粘膜に炎症が起きる病気です。
大きく3つのタイプに分けられます。
① 尿道から細菌が侵入してくることで起こる「細菌性膀胱炎」
② 細菌や結石が見られず原因の特定ができない「突発性膀胱炎」
③ 結晶や結石ができることによる「結石・結晶による膀胱炎炎
猫に多く見られるのは、②の「突発性膀胱炎」です。
膀胱に炎症が起こると、痛みや出血が見られます。
そのため、排尿が困難になります。
猫の膀胱炎の症状とは?

膀胱炎の初期の症状は、大変わかりにくいのですが、そのようななかでも気づきやすい症状は大きく2つあります。
このほか、排尿時に痛がる仕草をしている場合も膀胱炎が疑われます。
それでは、猫の膀胱炎の症状について詳しく見ていきましょう。
頻尿であるにも関わらず、1回の尿の量は少ない
膀胱に起きた炎症により、尿が少ししか溜まっていないのに尿意を感じるため、膀胱炎にかかっている猫は、頻繁にトイレに行くようになります。
しかしながら、実際には尿が溜まっているわけではありません。
トイレには行っているものの、いつも以上時間がかかったり、出ても少しだけなどといった場合は、頻尿と考えられ、膀胱炎の可能性があります。
尿に血が混じる・尿の色が濁る
膀胱内部の炎症がひどくなると出血します。
そして、尿にも血が混じるようになります。
はっきりと血であると分かる場合もありますが、ほとんどの場合、尿の色が少し濁っている程度の変化でしかないので、飼い主さんもその変化に気づくのは大変です。
少しの異変にも気づけるように、定期的に愛猫の尿の色をチェックするようにしましょう。
排尿時痛そう
排尿の際、痛そうにしたり、鳴き声が出ていれば、痛みを感じているサインです。
膀胱炎が疑われます。
トイレ以外で排尿する
猫がトイレ以外で排尿する場合、膀胱炎の可能性が疑われます。
膀胱炎は上記でもご説明したように、頻尿になることが多々あります。
そのため、トイレに間に合わないこともしばしばあるのです。
一方、トイレ以外で猫が排尿するのには、別の理由もあります。
トイレが汚れているのでトイレでしない場合や、マーキングなどの場合です。
これらを区別するためにも、日頃から排尿時の様子に気を配ったり、トイレのへの点検はこまめに行ないましょう。
猫の膀胱炎の原因とは?
猫の膀胱炎の原因は、3つあります。
- 細菌性膀胱炎
- 結石・結晶による膀胱炎
- 突発性膀胱炎
それでは、それぞれについてもう少し詳しく見ていきましょう。
細菌性膀胱炎
おもな原因は、外部から尿道を通じて膀胱内部に入り込んだ黄色ブドウ球菌や大腸菌などの細菌のよるものです。
結石・結晶による膀胱炎
この原因は、栄耀バランスの偏り、水分不足、体調などにより、尿のpHバランスが崩れるためとされています。
結晶や結石は、膀胱内部を傷つけるだけでなく、大きな塊になってしまうと、尿管や尿道を塞いで腸閉塞を引き起こることもあります。
突発性膀胱炎
突発性膀胱炎の原因は、はっきりとはわかっていません。
一説によると、ストレスや生活環境、体質などが関係していると考えられています。
猫の膀胱炎の予防法とは?
予防で最も大切なことは、猫にとってストレスのない生活環境を整えることです。
特に大切なのは、トイレです。
猫は落ち着いて排泄できる場所に設置してあげましょう。
そして、使用したあとは速やかに掃除をして、いつも清潔にしておきましょう。
また食事内容や栄養バランスに配慮することも大切です。
肥満と膀胱炎は密接な関係にあります。
もうひとつの予防法のポイントは、給水ポイントを複数用意するです。
猫は水分不足でも膀胱炎になりますので、いつも水分補給ができるように、複数の給水ポイントを設置したり、自動給水器を設置するなど、愛猫の好みに合わせて、十分な量のお水を好きなときに好きなだけ飲めるよう確保してあげることが重要です。
まとめ
猫に多い疾患のひとつである膀胱炎。
初期症状は大変気づきにくいものです。
また重症化すると命を落とす可能性もある大変怖い疾患です。
飼い主さんは、膀胱炎についての正しい知識を身につけ、その予防に努めることが大切です。
膀胱炎の原因は、分かる場合もあれば、分からない場合もあります。
原因がはっきりとわからない場合もありますが、生活環境の改善や食事の内容の見直しなど、少しでも飼い主さんの努力で膀胱炎になるリスクから愛猫を守りたいものです。
この記事の監修者
獣医師 宮尾 岳
西新宿ペットメディカルクリニック 院長
新宿区の西新宿ペットメディカルです。
動物が病気になったときに治療することだけが獣医療ではありません。
日々の予防を喚起するのも自分の務めです。
日常の些細な疑問やケアからでも病院へ相談、もしくは足を運んで頂ければ幸いです。